修正重力理論の概説

これはAmusementCreators AdventCalendat、通称ACACの21日目の記事です()。 現代物理学の授業で修正重力理論という面白い話を聞いたのでここで紹介してみたいと思います。
修正重力理論を採用すればダークマター等を考える必要がなくなるそうです。

そもそもダークマターは何故必要なのか?

まず、地球が太陽の周りを公転している様子を思い浮かべてください。  {m}を地球の質量、 {M}を太陽の質量、 {V}を地球の速度、 {r}を太陽から地球までの距離とすると、 この時引力と遠心力がつり合っていることから
 { \displaystyle
G\frac{mM}{r^{2}} = \frac{mV^{2}}{r}
}
 { \displaystyle
\therefore V = \sqrt{\frac{GM}{r}}
}
です。
よって、銀河の公転速度は銀河の中心から離れているものほど遅くなると推測できます。
しかし、実際に測ってみると銀河の外側でも回転速度は減少しなかったのです!!
そこで、物理学者達は計算に入れなかった物質があったのではないか、と考えました。
これがダークマターです。
計算によると
 { \displaystyle
V = \sqrt{\frac{GM}{r}}
}
 { \displaystyle
\therefore M = \frac{rV^{2}}{G} \propto r
}
で、どうやらダークマターは外側に行くほど増えるような気がします。 ここでダークマターが銀河の中心を中心として球場に広がっているとし、 {\rho}ダークマターの密度だとすると
 { \displaystyle
M = \frac{rV^{2}}{G} \propto r
}から
 {  \displaystyle
\frac{4}{3}\pi r^{3}\rho = \frac{rV^{2}}{G}
}
 {
\therefore \rho = \frac{3}{4}\frac{V^{2}}{\pi G}\frac{1}{r^{2}} \propto \frac{1}{r^{2}}
}
となり、どうやらダークマターは薄く広がっているのだなということが分かります。
現在ではダークマターの正体はニュートラリーノではないかと予想されています。
ここまでがダークマターのお話しです。

修正重力理論では

修正重力理論によればダークマターなどというものは存在しません。
そもそもニュートン万有引力の法則が間違っているんだ!と主張します。
万有引力 {F = G\frac{mM}{r^{2}}}のGはニュートン先生によれば定数だが、十分大きなスケールではrに比例するのでは?と考えてみます。
そうすると距離が離れても遠心力は小さくならないので、公転速度も小さくなりません!ダークマターを導入した原因を説明できてしまいます!
ただ、宇宙の質量が無限になるのはまずいのでさらに距離が離れていればGは小さくなるということにします。

これが修正重力理論の大まかな流れです。
僕は面白いと思うのですが、残念ながらどうやら物理学者の間ではあんまり相手にされてないみたいです。